国債と物価

< 簡易解説 >

国債残高と物価は連動しています。毎年どのくらいの国債を増やせば、物価がどのくらいになるのか、簡易的に読み取れます。

物価の伸び率が低いので、国債を発行してもさほど物価は伸びません。ハイパーインフレは1年で130倍になることですが、大変程遠い状況です。戦後の焼野原でも起こりませんでした。

< 国の借金が大変だ、という話があるが >

財務省では上記の関係がありますが、前年比で表示せず、実額で提示し、

債務 ÷ GDP が悪化している、と述べていますが、

原理を確認してみると、国債を増やした方が、改善します。度し難い。


国債を増やし、政府支出を増やすと、なぜGDPが増えるかわからない、という方は、本サイトGDPのページを確認してください。経済はA+B+Cの足し算、なのですぐわかります。
https://tasan-ame.amebaownd.com/posts/10713731


ちなみにどっかの講演か街宣で同じ理屈を使っていただけたようでした。接触はないですが、数字まで同じなので多分ですが。
https://twitter.com/pa6A0bMvhYam3uT/status/1312669442971627520


< 戦前の国債 >

なお、1965年からであるのは、戦後1946年に国債が停止し、再開されたのが1965年だからです。
それ以前の国債についてはこちら。結構不定期だったことが伺えます。

2枚目の戦時あたりの国債を年平均にしたのが以下の図です。政府の歳出よりも多い国債を発行していて、大量にお金を余らせていることがわかります。特に1936年から激増しており、2.26事件により、高橋是清氏が暗殺されてしまい、ブレーキを失った軍部の強権による暴走が激しくなったことが伺えます。

 なお、高橋是清氏は昭和恐慌時に、銀行に反面印刷の紙幣を積み上げさせて取り付け騒ぎを収束させたり、世界恐慌のときにはケインズ政策にて世界最速で不況を脱却させた財務大臣でもあります。元総理大臣でもあり、暗殺されたときには引退していたにも関わらず、依頼されて7度目の財務大臣という立場でした。


< 出典 >

国債@財務省、国債等関係資料(国債発行額の推移(実績ベース)(PDF)より) https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/

物価@労働政策研究・研修機構(総務省 「消費者物価指数」) https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0601.html

財務省、財政に関する資料
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a02.htm

戦前債権市場と引受シ団の変遷
https://repository.tku.ac.jp/dspace/bitstream/11150/6449/1/keizai281-09.pdf

PDFデータになりますので、表をコピーして、エクセルファイルに直接貼って、多少の行ズレを調整するか、それでもうまくいかない人は、一度テキストファイルに貼って、Ctrl+Aの全選択→Ctrl+Fの検索から全体置換→タブをタブスペースにしたものを、エクセルファイルに貼ってください。タブスペースがうまく作れない人は、テキストファイルでTabキーを押し、それをコピーして下さい。

もしエクセルデータやCSVデータが直接取得できる場所がありましたら、ぜひコメント欄にて教えて下さい。

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